コツ

早く水が上がる白菜漬け(二度漬け)の作り方

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白菜漬けを手作り

毎年、冬本番になると白菜漬けを手作りします。

昔は日本中のどの家庭でも、ごく当たり前のように作られていた漬物。

でも、最近は作らない家庭のほうが多いのではないでしょうか。

白菜漬けも梅干し(白梅干し)同様、手の込んだ料理を作るよりも、よほど簡単にできてしまいます。

一度仕込んでしまえば、数週間から1ヶ月近くは立派なおかずの一品として食卓に出し続けることができるので、毎日の献立作りが楽になりますよ(笑)。

とはいえ、初めてだといろいろととまどうと思うので、できる限りくわしく、白菜漬けの手順をまとめてみました。

白菜の水が上がりやすくなるコツもご紹介しているので、過去に失敗してしまった経験がある方も参考にしてみてください。

まるごとの白菜を手に入れる

ではさっそく、白菜漬けを作っていきましょう。

まず、何をさておいても用意しなければならないのが、白菜(笑)。

とはいっても、スーパーで主流の半分や1/4にカットされた白菜ではなくて、今回用意したいのはまるごと一個の白菜。

なぜかというと、やはり白菜漬けは火を通さない生食なので、自分の手でカットして漬け込みたいということがひとつ。

そして、白菜漬けは、もちろん中心部分の黄色くてやわらかい葉っぱの部分も美味しいですが、それ以上に美味しいのが、外葉(鬼葉)に近い、真緑色のゴワゴワした、トゲを感じるくらいの葉っぱの部分。

ところがカット白菜は外葉に近い部分がはがされてしまっていることが多いので、せっかく手作りするなら、外葉が残っている丸ごと白菜を選びたいということがあります。

とはいえ、丸ごとの白菜はめったに見かけないのも事実(笑)。

この冬(2019年1月)も、お正月明けに、たまに行く遠くのイオンで、お一人様個1限定で大きめの丸ごと白菜を売っていたので、迷うことなく購入。

しかし、できることなら2個欲しかった。

というのも、白菜漬けを作る場合、2個で漬けるとそれほど大がかりにならずに作業も楽で、漬物樽を置く場所にも困らず、できた白菜漬けを長く楽しめます。

また、1個で作るよりも2個で作るほうが、白菜漬け成功の鍵である、水が早く上がりやすくなります。

今回は1個でしか作れなかったので、写真例も白菜1個分の量ですが、できれば白菜2個で作ることをおすすめします。

白菜を四つ割りにする

白菜が手に入ったら、天気の良い日を見つけて、白菜を干す作業を行います。

まずは、買ってきた白菜の一番外葉を、最小限(3枚ていど)はがします。

中の白菜に泥や汚れが無く、きれいならOKです。

もし汚れていたら、さらに外葉をはがします。

ごくまれに、中の方の外葉の軸にまで泥がついている時もありますけど、そういう時は白菜漬けにするのはあきらめて、加熱する料理に使ってください。

また、はがした外葉ももったいないので、傷んでいる部分などは切り取って、何か別の料理に使ってください。

次は、白菜のお尻(根っこがあったほう)のほうから包丁を入れて、白菜を半割りにします。

この時、最後まで包丁で切るのではなく、白い軸が詰まった固い部分だけを切り、後は両手で割くのがコツです。

こうすると、葉っぱの部分の切りクズがあまり出ず、無駄になりません。

同じ要領で、今度は半割りにした白菜をそれぞれ、さらに半割りにして、四つ割りの状態にします。

次に、四つ割りにした白菜のお尻の部分に残っている、はがし損ねた外葉の軸の部分とか、根っこがあった芯の固い部分などを包丁でそぎ落とします。

白菜を干す

次は、四つ割りにした白菜をざるや厚めに引いた新聞紙などの上に並べて、天日干しにします。

天日干しすると、白菜のうまみが増すとともに、外葉の部分が少ししなっとして、漬物樽に収めやすくなります。

管理人の場合、午前10時から午後3時くらいまでの4~5時間日光に当ててから、室内に取り込んで、そのまま一晩放置して、室内干しします。

干し上がりの目安としては、一番芯の部分の黄色い葉っぱが、乾燥して少し持ち上がりかけてくるくらいで十分です。

白菜を洗うか洗わないか

白菜漬けを作る時、白菜を洗う人と洗わない人がいますが、管理人は洗わない派です(笑)。

たまに、少々汚れてはいるけれど、はがすには惜しい外葉だった時には、白菜を丸洗いすることはあります。

白菜は内側から成長する野菜なので、内部は無菌状態とはいいませんが、クリーンルームのようなものなので、洗う必要がないほどきれいだと思っています。

まだ人様の手で包丁の入れられていない、丸ごと白菜にこだわる理由もそこにあります。

もちろん、白菜を四つ割りにした段階で、傷んだ部分などがないかチェックした上で漬けますが、スーパーなどで普通に売っている白菜で、中が傷んでいたことや、虫食いがあった経験は今まで一度もありません。

ただし、自家用や家庭菜園など、出荷用ではない白菜にはけっこう虫がいるので、そのつもりで(笑)。

中まで洗わないと気になるという方は、四つ割りにした段階でジャブジャブと水洗いして、水気を切り、干さずにそのまま漬けたほうが良いかと思います。

洗って奥のほうまで水が入った白菜を干すと、乾かすのも難しいし、かえって白菜が傷む可能性があるような気がします。

洗って漬けたことがないので、あくまでも想像ですが。

漬物樽の準備

次は、干した四つ割り白菜を塩漬けにします。

漬物樽は、「失敗知らずの梅干しを簡単に手作りするコツ」でも使った、10L(リットル)のプラスチック製。

どこのホームセンターでも普通に売っていて、比較的安く、扱いやすいです。

10Lはそれほど大きくないサイズなので、あまり置き場所にも困らず、邪魔にはならないと思います。

梅干しならば、4kgていどまでは余裕で漬けることができますし、白菜なら一般的な2kgサイズを2個まで漬けることができます。

次に、漬物樽の中を軽く水洗いして、タオルなどで水分をしっかり拭き取ります。

乾いたら、漬物樽の中を漬物用ビニール袋ですっぽりと覆います。

漬物用ビニール袋も、ホームセンターで普通に売られています。

10Lの漬物樽の場合、「0.5斗」というサイズの漬物袋がジャストフィットでおすすめです。

管理人の白菜漬けは、最初から最後まで、漬物用ビニール袋の中で白菜を漬け続けます。

なので、漬物用ビニール袋が破れない限り、漬物樽や重石が白菜や上がった水に触れることはなく、後片付けも楽ちんです。

ただ、漬物用ビニール袋は意外と破れやすいので、爪などとがったものに注意して、ていねいに取り扱ってください。

白菜を下漬けする

次に、干し上がった四つ割り白菜の合計重量をはかります。

今回、管理人は大きめの白菜1個しか買えなかったので、四つ割り白菜の全重量は2.4kgになりました。

次は分量の塩を用意します。

管理人の場合、何年間か試行錯誤した結果、白菜漬けの塩の分量は、冬の常温でもそこそこ保存がきいて、仕上がりもそれほど塩辛くない、3パーセントに落ち着きました。

なので、今回は干し上がった四つ割り白菜の全重量2.4kgの3パーセント、72gの塩を用意します。

塩はミネラル分が多くて比較的安く手に入る、赤穂の天塩や伯方の塩、シママースなどの粗塩がおすすめです。

管理人は、赤穂の天塩を使っています。

早く水を上げるコツその1

次は白菜に塩をして、漬物樽の中に詰めていきます。

ここで重要なのが、白菜への塩のしかたです。

塩は、四つ割り白菜の断面の、白い軸の部分だけに、指でしっかりとすりこんでください。

量は、片面につき、片手の五本指の指先で軽くつまめるていどでかまいません。

葉っぱの部分に塩をする必要はまったくありません。

これが、管理人の白菜漬けの第一のコツになります。

水分をたっぷりと含んでいる白い軸の切った面に塩をすりこむと、ただ白菜にぱらぱらと塩をふるよりも、ずっと水が早く上がりやすくなると同時に、漬かりが浅くなりがちな軸部分にも塩味が付きやすくなります。

塩をすりこむ時は、四つ割りにした白菜を漬物樽に半分入れた状態で行うと、塩が下に落ちても無駄になりません。

白菜を漬物樽に詰める

次は、塩をすりこんだ四つ割り白菜を、葉っぱ部分と軸部分が互い違いになるように、樽の中に詰めていきます。

一段目が詰め終わったら、次は一段目の白菜の並びと直角になるような向きで、二段目の白菜を詰めていきます。

四つ割り白菜は一段につき、2~4つくらい詰めることができます。

四つ割り白菜にも大小があると思うので、パズルのように組み合わせて、漬物用ビニール袋を破らないよう、無理のない程度にすき間なく詰めていってください。

一番上の段は、すき間があってもかまいません。

一般的な2kgサイズの白菜2個なら、三段で詰めることができるはずです。

四つ割り白菜を全部詰め終わった段階で残った塩は、一番上にまいてください。

そして、漬物用ビニール袋の口を手で適当にしぼるようにまとめ、漬物樽のへりのほうに寄せておきます。

白菜がいっぱいでへりに寄せられない場合は、真ん中でまとめるか、中心に向かってたたんで、白菜がビニール袋から顔を出すことのないようにしてください。

重石をする

次に、漬物用ビニール袋の上から漬物樽付属のプラスチックの押し蓋をのせて、その上に白菜の全重量の2倍ていどの重石をします。

白菜2個だと、約8kg前後の重石が必要になります。

重石も、扱いやすい漬物用重石をホームセンターで売っているので、1~4kgていどの丸型(円柱形)を、重量別にいくつか持っておくと便利です。

表面がプラスチック加工されて持ち手が付いたものや、陶器製のものなどがあります。

この白菜漬けの作り方では、重石が白菜や出た水に直接ふれることはありませんが、もし漬物用ビニール袋が破れた時のために、重石は丸洗いできるものは水洗いし、そうでないものは水拭きして清潔にしておいてください。

早く水を上げるコツその2

重石をして3~4時間くらい経つと、塩の効果で、汗をかいたように白菜の表面に水分がにじみ出てくると思います。

ここで、重石と押し蓋をいったん外します。

そして、漬物用ビニール袋の上から両手、または片手のげんこつで、ギュッギュッと体重を軽くかけるようにしながら、漬物用ビニール袋が破れないていどの力加減で、白菜を何度か(多くても7~8回ていど)押します。

手で圧力をかけることによって、かさばっていた白菜が少し下の方に沈み込んだと思います。

こうすることで、重石だけの場合よりも圧力の効果が促進され、水がよりいっそう出やすくなります。

押し蓋と重石を元にもどします。

これが、管理人の白菜漬けの第二のコツです。

早く水を上げるコツその3

手で白菜に圧力をかけてから3~4時間経つと、水はまだ上がっていませんが、白菜全体が水気で濡れたようになり、かさがさらに減っていると思います。

ここで、当サイト管理人の白菜漬けの第三のコツである、天地返しを行います。

漬物樽から、漬物用ビニール袋ごと白菜を取り出します。

漬物用ビニール袋の底を見ると、うっすらと水がたまっていると思います。

ここで、ビニール袋ごと白菜の天地(上下)をひっくり返すことで、底にたまった水を全体にいきわたらせて、もっと水分を出やすくさせます。

この時、漬物用ビニール袋の口を片手でしっかりと握って、上のほうに持ち上げ、せっかくたまった水が外にこぼれ出さないようにしてください。

これは、塩水(または水)を注ぎ入れて早く白菜の水を上がらせる、呼び水というやり方と同じ効果があります。

白菜がぎゅうぎゅうに詰まっていてビニール袋が取り出しにくい場合は、無理に取り出さず、樽ごと天地をひっくり返してもかまいません。

天地返しは数十秒ていどでかまいません。

漬物用ビニール袋の天地を元に戻し、漬物樽に入れ直してください。

ここでもう一度、ビニール袋の上から手で白菜を何度か押して、圧力をかけてください。

この時点で、白菜のかさは最初に詰めた状態よりもずいぶん減っていると思います。

漬物用ビニール袋の口を手でしぼり、軽くねじってまとめて漬物樽のへりに寄せて、中の水が出てこないように、袋止めクリップで止めてください。

押し蓋と重石を元に戻してください。

重石を減らし、寝かせる

翌日には、白菜全部がひたひたに浸るくらいまで、水が上がっているはずです。

そうなれば、重石を白菜と同じ重量(白菜2個なら約4kg)まで減らします。

白菜漬けの重石の役割はいろいろありますが、一番重要なのは、白菜全体が塩水の中に浸っている状態をキープすることです。

塩水に浸かっていない、空気にふれている部分が少しでもあると、そこから白菜が傷んで変色したり、カビが生えてきます。

なので、特に仕込みの段階では、重石の状態をこまめにチェックして、ずれたり、バランスが崩れたりしていないか確認してください。

水が上がって、白菜全体が浸かるようになってから最低でも3日、長くても5日くらいまで、そのまま寝かしてください。

寝かすことで、白菜全体にまんべんなく塩味が浸透して、葉っぱの部分だけ塩辛くて、白い軸の部分は塩味がついていない、つかりが浅いといった、白菜漬けにありがちな失敗を避けることができます。

また、この段階で漬物樽付属のフタができるようであれば、しておいてください。

そのほうが見た目がいいですし、ホコリが入るのを防ぐことができます。

なお、漬物樽は家の中で最も涼しく、温度変化が少ない場所に置いてください。

暖房が入る部屋や、火の気のある台所には置かないようにしてください。

許されるなら、冬の時期は常にひんやりしている玄関や廊下に置いておくのがおすすめです。

直射日光が当たらない場所なら、マンションやアパートのベランダに置いてもいいかもしれません。

本漬けを行う

ここまでの作業は、白菜を単に塩漬けにしただけなので、下漬けといいます。

そしてここからは、本漬けという作業をします。

白菜から出た大量の水を捨てて、昆布と唐辛子を加えて白菜を漬け直すので、うまみの深い、より本格的な味になります。

このようなやり方は、下漬けと本漬けの2回漬け込む作業をするので、二度漬けともいいます。

寝かせておいた漬物樽のフタを開けて、重石と押し蓋を外し、漬物用ビニール袋の口を開けます。

漬物用ビニール袋は、白菜が取り出しやすいよう、漬物樽のふち部分にそって裏返して、漬物樽全体を覆うようにしておきます。

次に、下漬けした白菜全部が入るくらいのボウルなどの容器(複数でも可)を用意し、あればその中にザルをいれておきます。

漬物樽から、下漬けした四つ割り白菜を持ち上げて水をしぼります。

葉っぱ部分が長く垂れ下がっていたら、適当にたたんでから水をしぼると、しぼりやすいです。

適度に水をしぼったら、かたちを整えて、ザルの中に入れてください。

この工程を繰り返して、漬物樽が空になったら、底にちぎれた葉っぱ部分が何枚か沈んでいるはずなので、全部すくって、食べてみてください。

この時点だと、けっこう塩辛く感じるかもしれません。

しかし、本漬け中にさらに白菜から水が出て、塩分も多少薄まりますし、昆布や発酵によるうまみも増すので、結果的に適切な塩分に落ち着くと思います。

漬物樽を台所のシンクに持っていって、中にたまった水を流して捨ててきてください。

昆布と唐辛子を加える

次は、空になった漬物樽に、水をしぼった白菜をすき間なく並べて詰めていきます。

一段目が並べ終わったら、その上に昆布と唐辛子を敷いていきます。

昆布は、細かく切ってある漬物用昆布よりも、手の平大の長方形にカットされているだし昆布を使ったほうが、白菜漬けが美味しくなるような気がします。

それに、だし昆布は漬かった白菜と一緒に樽から出して、千切りにして添えると、美味しく食べることができるので無駄になりません。

昆布の量は適当ですが、管理人はカット昆布1枚を半分に切ったものを、一段につき3~5つくらい並べます。

これは、以前テレビ朝日の「おかずのクッキング」で、料理研究家の土井善晴先生が白菜漬けを紹介されていたのを見て、真似させてもらいました。

※ 追記: 昆布を多く入れると美味しくはなるのですが、そのぶん昆布のヌルヌル成分もたくさん出てきて、産膜酵母(白いカビ)が出て傷みやすくなるような気がします。できるだけ長く保存したい場合は、昆布は控えめにしたほうがいいと思います。くわしくは「酸っぱい白菜漬けの作り方」を参考にしてください。

唐辛子も、お好みの量を入れてください。

丸のままでも、輪切りでもかまいません。

管理人の家族は辛いのが苦手なので、一樽に唐辛子を1本だけ、種子を全部取って輪切りにしたものを使っています。

昆布と唐辛子を置いたら、二段目の白菜を並べて、またその上に昆布と唐辛子を置くの繰り返しです。

白菜2個だと、ちょうど二段くらいで収まると思います。

水をしぼった四つ割り白菜を全部漬け直したら、裏返していた漬物用ビニール袋を元に戻し、下漬けの時と同じように漬物用ビニール袋の口を袋止めクリップで閉じ、その上に押し蓋、重石をします。

この時点では水はありませんが、しばらくすると重石の効果で、また白菜全体がひたひたに浸るくらいまで、水が出てきます。

本漬けでさらに塩を加えて、より長く保存できるようにする作り方もありますが、管理人はただ白菜をしぼるだけにしています。

白菜漬けを食べ始める

本漬けをしてから、やはり最低3日くらいは寝かして味をなじませてから、取り出して食べ始めてください。

5日くらい寝かすと、酸味が出てきて、軸の部分も白からあめ色に変わり、よりいっそう本格的な白菜漬けになります。

茎の部分も、かたいところはそぎ落としているので、ブロッコリーの茎同様、捨てずに食べることができます。

うすくスライスすると食べやすいです。

漬かった白菜を取り出すたびに、重石をきちんとし直すことを忘れないでください。

重石がちゃんとかかって、塩水の中に浸っている限り、漬物樽の中の白菜が悪くなることはまずありません。

あるていど白菜漬けを食べ進めて、樽の中の白菜が減ってきたら、それに合わせて、重石も軽くすると理想的です。

樽の中の白菜の量が少なくなったら、漬物用ビニール袋ごと別のさらに小さな漬物樽に移して、押し蓋と重石をするか、漬物器に移すのも良いです。

そうすれば、空いた10Lの漬物樽で、また白菜漬けを仕込むことができるので、途切れることなく白菜漬けを食卓に出し続けることができます。

産膜酵母について

本漬けをしてからあるていど日数が経つと、漬物用ビニール袋の中に白いカビ?、カス?、膜?のようなものが必ず発生します。

これは産膜酵母といって、ぬか漬けの表面などにも出てくる菌で、無害なものです。

ただ、これが発生し始めると、白菜漬けの味や匂いが悪くなってくるので、できる限り早く食べ切るようにしてください。

樽から取り出した白菜漬けを、水をためたボウルなどで軽くゆすり洗いしてから水をしぼり、切って盛り付けると、それまでとあまり変わらない味と香りを楽しむことができます。

産膜酵母がたくさん発生している場合は、ボウルの水を2~3回取り替えて、ゆすり洗いしてください。

漬かった白菜を洗わないまま盛り付けると、白菜漬けが産膜酵母に覆われて白くなり、味や匂いもおかしくなってきます。

産膜酵母が発生するくらいよく漬かった白菜は、少々洗ったくらいでは味は抜けないので、安心してください。

また、ちらほら見えるくらいなら問題ありませんが、産膜酵母がかなり発生した場合は、漬かった白菜を漬物用ビニール袋ごと、冷蔵庫の冷蔵室や野菜室で保存するようにしてください。

漬物用ビニール袋の中の空気をできる限り抜いて、しっかりと袋止めクリップで閉じ、クリップより上のビニール袋の邪魔になる部分は、ハサミで切り取ってください。

漬物用ビニール袋から中の水が漏れると大変なので、さらにレジ袋などに入れてから収めると安全です。

春先の暖かい日が続くようになると、産膜酵母は出ていなくても、漬物袋の上のほうにカビが発生することがあります。

このような時は、漬物袋のカビた部分をハサミで切り落とすか、カビに触れないように残りの白菜漬けを取り出して、あらためて新品の漬物袋、またはジップロックに入れ替えて冷蔵庫に保存するようにしてください。

ジップロックの場合も、中の空気をできるだけ抜いて、さらにレジ袋に入れてから保存すると安心です。

最後に

白菜漬けは冬の漬物です。

漬物樽で仕込む場合は、本格的に寒くなってくる12月から2月いっぱいまでの間に作ることをおすすめします。

お住まいの地域にもよりますが、漬物樽の置き場所が冷蔵庫の野菜室とあまり変わらないくらい寒い間が、白菜漬けのシーズンといっていいでしょう。

この期間に、塩分3パーセント以上で漬けて、2~3日以内に白菜全体が浸かるまで水を上げて、白菜が水から顔を出さないよう重石の管理に気をつけていれば、失敗知らずで、昔ながらの美味しい白菜漬けを楽しむことができると思います。

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鍋焼きうどん

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